2020年 03月 28日
相手にどう思われるかより私はこう思うが大事
フランスの哲学者パスカルは、「人間は考える葦」だと言った。
また、デカルトの「我思う、故に我あり」という言葉もある。
人間には、自分の存在を考えるという特徴があり、自分の存在意義を常に問い質すところに、他の動物にはみられない特徴がある。
ところが、他人のおもわくばかりを気にして、自分自身を見失っている人がいる。
主体性がなくいつも人の噂に振り回される
ある男性はおばあちゃん子で育ち、祖母からいつも、人に迷惑をかけないように、人の噂にならないようにという教育を受けて育った。
そのため彼は何事にも消極的で、自分の意見は主張しないし、いつも他人の後について行動する習慣が身についてしまった。
しかし、勉強は人一倍熱心にやったので、学業成績は常にトップクラスで、一流会社にも就職できた。
彼は控え目だが紳士的だったので、誰からも可愛がられた。
女子社員の人気はとりわけ抜群だった。
彼は、数多くの女の子からデートを申し込まれたが、尻込みするばかりで、いっこうに交際は実現しなかった。
彼にはひそかに想いを寄せる女性がいた。
しかし、もちろん近づくことはできなかった。
彼女の友人が彼のことを好いていて、これが非常に積極的だった。
彼をしきりにさそうのである。
彼はその女性を好きにはなれなかった。
しかし、好きな彼女がいつもその友人と一緒に行動しているので、やむなく三人で夕食をともにしたことがある。
これが社内の噂になった。
噂になったというよりも、彼女の友人が「ついに陥落した。彼は私のものだ」と言いふらしたのである。
彼は社内でからかわれるし、すきでもない女性と噂が流れるしで、すっかりくさってしまった。
それとともに人の噂に異常に敏感になった。
誰かが二、三人でひそひそ話をしていると、自分のことが噂されているようで落ち着かなかった。
ある日のこと、同僚が二人で談笑していた時、彼は彼らに近づいて、「私のことを嘲笑しているのですか」とクレームをつけた。
それ以来、彼は「少しおかしい」ということで、以前にも増して噂の種になってしまった。
by jonysad10
| 2020-03-28 21:37
| 人間関係