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相手にどう思われるかより私はこう思うが大事

フランスの哲学者パスカルは、「人間は考える葦」だと言った。

また、デカルトの「我思う、故に我あり」という言葉もある。

人間には、自分の存在を考えるという特徴があり、自分の存在意義を常に問い質すところに、他の動物にはみられない特徴がある。

ところが、他人のおもわくばかりを気にして、自分自身を見失っている人がいる。

主体性がなくいつも人の噂に振り回される

ある男性はおばあちゃん子で育ち、祖母からいつも、人に迷惑をかけないように、人の噂にならないようにという教育を受けて育った。

そのため彼は何事にも消極的で、自分の意見は主張しないし、いつも他人の後について行動する習慣が身についてしまった。

しかし、勉強は人一倍熱心にやったので、学業成績は常にトップクラスで、一流会社にも就職できた。

彼は控え目だが紳士的だったので、誰からも可愛がられた。

女子社員の人気はとりわけ抜群だった。

彼は、数多くの女の子からデートを申し込まれたが、尻込みするばかりで、いっこうに交際は実現しなかった。

彼にはひそかに想いを寄せる女性がいた。

しかし、もちろん近づくことはできなかった。

彼女の友人が彼のことを好いていて、これが非常に積極的だった。

彼をしきりにさそうのである。

彼はその女性を好きにはなれなかった。

しかし、好きな彼女がいつもその友人と一緒に行動しているので、やむなく三人で夕食をともにしたことがある。

これが社内の噂になった。

噂になったというよりも、彼女の友人が「ついに陥落した。彼は私のものだ」と言いふらしたのである。

彼は社内でからかわれるし、すきでもない女性と噂が流れるしで、すっかりくさってしまった。

それとともに人の噂に異常に敏感になった。

誰かが二、三人でひそひそ話をしていると、自分のことが噂されているようで落ち着かなかった。

ある日のこと、同僚が二人で談笑していた時、彼は彼らに近づいて、「私のことを嘲笑しているのですか」とクレームをつけた。

それ以来、彼は「少しおかしい」ということで、以前にも増して噂の種になってしまった。

by jonysad10 | 2020-03-28 21:37 | 人間関係